2010年11月23日火曜日

「コリントの信徒への第一の手紙」4章6~7節 

アポロとパウロの例 4章6~7節

「私はあなたがたのためにこのことを自分とアポロにあてはめてきました。
それはあなたがたが私たちのことから教訓を得るためでした」(6節)。
パウロの考えは明瞭です。
前の箇所でパウロは、コリントの信徒たちに御言葉の説教者の使命を具体的に説明するために、自分とアポロを例として引き合いに出しました。
パウロもアポロも神様の僕であり、おひとり神様から裁きを受ける立場にあります。
問題になったのは、コリントの信徒たちがあまりにも性急に、自身の言葉に重きを置く「裁判官」として振舞いはじめた、ということです。
「コリントの信徒たちはいったいどこからこのような権威を得たのか」、とパウロは厳しく問いただします。
実のところ彼らは、裁判官の役を演じる権利がないにもかかわらず、その職務を遂行しようとしていたのです。
彼らが得たものは何であれ、すべて神様からの賜物としていただいたものでした。
しかしコリントの信徒たちには、それを理由にして他人よりも上に自身の立場を持ち上げる権利はなかったのです。