フィンランド・ルーテル福音協会は1900年以来日本にルター派の宣教師を派遣し続けてきました。このブログでは、この宣教師団体の聖書や信仰生活に関する教えをフィンランド語から日本語に翻訳して紹介します。(夏は不定期更新になります)。
2010年11月12日金曜日
「コリントの信徒への第一の手紙」3章18~23節
3章18~23節
この箇所でパウロは、それまで述べてきたことをまとめる方向へと少しずつ進み始めます。
このまとめを彼は最終的には4章で行います。
コリントの教会の信徒間の派閥争いがまったく不要で愚かなことであることを、パウロは強調しています。
こうした諍いの背景にあるのは、自分を他の人よりも賢いとみなして尊大に振舞いたいという人間の欲望です。
パウロは2章で扱ったテーマに戻ります。
福音は人間的な知恵に基づく教えではありません。
自分を賢いと思う者は愚かになりなさい。
そして、キリストにあって知恵を自分のものとしなさい。
人間のせいで神様の教会の中で争いごとを生むべきではありません。
パウロ、アポロ、ケファ(ペテロのこと)は皆、神様が御自分の「畑」の世話をするために与えてくださった働き人なのです。
すべてはコリントの信徒たちの最善を考えてなされています。
それはちょうど、神様がコリントの信徒たちに用いきれないほど豊かな賜物を分け与えてくださっているのと同じです。
神様に甘やかされているからといって、誰も「教会は自分のものだ」などと思い込む誘惑に陥ってはなりません。
教会は「キリストのもの」であり、コリントの信徒たちはキリストの御名によって洗礼を受けたのです。
さらに教会はキリストを通して「神様のもの」なのです。
それゆえ、教会員は主のみに栄光を帰さなければなりません。