2014年3月21日金曜日

「ローマの信徒への手紙」ガイドブック 2章 はじめに


「ローマの信徒への手紙」2章 はじめに


前章で、パウロは、
すべての異邦人(非ユダヤ人)が、
神様の御前で罪深い存在であることを示しました。
彼らの置かれている真の状況が明らかにされたのです。
彼らは造り主を捨てたので、
神様は彼らを罪の生活の中にお捨てになりました。
その結果、異邦人は、
自分自身の知恵に依拠する限り、
どうやっても神様を見出せなくなってしまいました。
彼らは、なすすべもなく、
すっかり罪にまみれ、
厳しい裁きを受ける身になりました。


このパウロの容赦のない評価は、
当初は異邦人だけに関わるものでした。
この段階では、
旧約聖書を通して神様の御旨を知らされている一群の人々は、
この評価の対象外になっています
この一群の人々とは、ほかでもないユダヤ人のことです。
この手紙の2章における最も重要な課題は、
ユダヤ人もまた罪深い存在であり、
自分たちの行いの報いとして、
神様の怒りを受けざるを得ない状況下にいることを示す点にありました。
ユダヤ人については、ようやく17節で言及されますが、
パウロには彼らのことが最初から念頭にあったのです。