第二の獣 13章11~18節(その1)
ヨハネは第二の獣が「地底」から、
つまり、悪魔の帝国がある場所から上ってくるのを見ます。
そしてヨハネは、「獣が小羊に似ている」、と語ります。
しかし、その物の言い方は、その獣が誰の僕かを暴露します。
獣は、悪魔が望んでいる通りのことを話します。
第二の獣は、第一の獣が人心を掌握するように画策します。
つまり、第二の獣はある種の「宣伝大臣」の役割を担っているわけです。
こういう人たちもこの世にはたくさんいました。
20世紀にも、自分の才能を悪魔のために使い、
大群衆が思想や国家や支配者を拝むように仕向けた人々がいました。
これはヨハネの描く獣のイメージによく合っています。
以前にも言ったように、
獣の描写は「反キリスト」のことも指しています。
第二の獣についての記述は、
「宣伝大臣」が現れて、
反キリストの側にたくさんの人々を獲得するようになることを、
語っています。
第二の獣は大きな奇跡を行うことができる、と言われています。
火を天から降らせ、獣の像が物を言うようにします。
これからわかるのは、
奇跡は必ずしも神様の働きの証拠とは限らない、ということです。
悪魔も奇異なことを行うことができます。
それゆえ、盲目的に奇跡を追いまわしてはいけません。
最悪の場合には、そうした奇跡は私たちを悪魔の僕にしてしまいます。
もちろん、
すべての奇跡が悪魔のしわざである、というわけではありません。
イエス様は多くの奇跡を行われ、
御自分に属する人々もまたそうした奇跡を行うようになる、
と約束してくださいました。
神様に属する人々にとって、
獣が支配しているところで生活するのは楽ではありません。
獣の側に立つ人々のグループは大きく、
獣はイエス様への信仰を根絶やしにするべく命令を下します。
これは、神様の民にとって厳しい時代の到来を告げるものです。
そして、クリスチャンは、
獣が支配していたところで実際にそういう目に遭ってきました。
イエス様は御自分に従う者たちに、
天国への「整った」あるいは「楽な」道を約束はされませんでした。