2012年11月2日金曜日

「ヨハネの黙示録」ガイドブック 第13回目の終わりのメッセージ


  
終わりのメッセージ
   
  
脱衣と着衣

私は秋のある朝に
夏を過ごす小屋の湖のほとりに佇んでいました。
網は上げられ、取れた魚は調理のためにおろされ、
越冬のために舟と桟橋は陸に引き上げられています。
こうしてまた夏の小屋に別れを告げるのです。
私は20年間慣れ親しんできた景色を眺めます。
それは私にとってかけがいのないものになりました。
もうじき湖は氷に覆われます。
冬が来るのです。
きっと湖はまた新しい春を迎えることでしょう。
そして、水面のさざなみ、青い空、太陽、曇り空などと共に、
静かな時にも嵐の時にも、
常に新鮮な相貌を呈することでしょう。
それは生きている自然の一部なのです。
  
私は来春もこの湖のほとりに立つのでしょうか。
その時には私のこの世での時間は終わっているのでしょうか。
それとも、天の御父様の恵みによって
このほとりをもう一度訪れることができるのでしょうか。
私は知りません。
こういった瞬間に私は人生の儚さを実感します。
しかしそれでよいのです。
人からは毎年なにかしら取り去られて行きます。
そして、いつかはすべてが取り去られるのです。
神様の子ともとして私は、
まったき恵みから、救い主のゆえに、
すべては新しく創造されることになる、
と信じています。
その新世界を私は、この世では見ることができませんが、
その世界では万物が善い美しいものであることを知っています。

しかし、この弱々しく綻んでいる私が
まったく新しいものへと変えられるのは、
実に大いなる出来事です。

こうして私は、
古い服を取り除かれた後で、
新しい服を着せていただくのです。

(ラウリ コスケンニエミ 「恵みは近くに」)


終わり


以上をもちまして、
ヤリ ランキネン著「ヨハネの黙示録」ガイドブックの配信を終了します。
長い間お付き合いくださり、ありがとうございました。

次回以降は、また新しいシリーズを始める予定です。(翻訳編集者)