2012年3月22日木曜日

「ヨハネに黙示録」ガイドブック 11章1~2節 神殿を測るヨハネ(その2)

  
神殿を測るヨハネ 1112節(その2)
   
 
ヨハネは神殿の外庭を測るのを禁じられます。
神様はその領域を守られない、ということです。
おそらくこれは、
キリストの教会の周縁部にいた人々のことを指しています。
クリスチャンの信仰に興味を持ち、
イエス様に対して好意的な態度を取るものの、
自分自身はイエス様への信仰を持たずに生活し、
教会にも属さないような人々がいます。
「神殿の外庭」はこのような人々のグループを意味しているのでしょう。
悪魔が教会を襲うとき、彼らはどうなるのでしょうか。
彼らは異教の諸国民に踏みにじられ、
そのような騒乱の中で、
彼らのイエス様やキリスト教に対する好感は消え失せてしまいます。
これについては、教会史の中に多数の実例を見出すことができます。
クリスチャンが迫害され始めると、
周囲の人々のイエス様とそれに従う人々へのそれまであった好感は、
瞬く間に忘れ去られてしまいました。
   
2節にある「期間」(ここでは「四十二ヶ月」)は
「ヨハネの黙示録」には何度も出てきます
(例えば、「三年半」、「千二百六十日」、「一年、二年、半年」)。
これらの期間は常に悪魔の活動に結びついています。
これらの数字は、期間の長さを語っているというよりは、むしろ、
この期間に悪魔は暴動を起こすことが許されており、
悪魔の活動がどのくらい長く継続するかは神様がお定めになっている、
ということを語っているようです。
神様の定められた期間が終了するとき、
悪魔の攻撃は、たとえ悪魔自身はもっと続けようとしても、
止むことになります。
紀元前167164年の三年半の間、「ダニエル書」の預言通りに、
エルサレムの神殿は冒瀆されました(「ダニエル書」725節)。
この時に、異教徒である王が神殿に偶像を持ち込み、
それらを拝むように強制し、
神殿で豚を犠牲として捧げること(ユダヤ人にとってはおぞましい行為)
を命じました。
このことから、
「三つ半」という数字は、「ヨハネの黙示録」において、
「悪が特別なやり方で騒乱を巻き起こすのを許される期間」
をあらわすものとなったのでした。