2012年3月14日水曜日

「ヨハネの黙示録」ガイドブック 10章1~4節 秘密のメッセージ

  
ヨハネの黙示録10
  
秘密のメッセージ 1014
   
  
ヨハネは強い天使を見ます。
ヨハネがイエス様について以前語った(「ヨハネの黙示録」11216節)
容姿と似通っているこの天使は、
しかし、イエス様御自身ではありません。
この御使いは主に似ているのです。
この天使の片方の足が海の上に、もう片方の足が地の上にある、
ヨハネは語ります。
これは、
天使が波打ち際に立っていた、
という意味ではありません。
天使は、
その左足が地上に右足が水中にあるほど、非常に大きかった、
という意味です。
おそらくこの幻にはまた、より深いメッセージがあります。
聖書では、「海」は「死」をあらわしている場合があります
(「ヨハネの黙示録」211節を参照してください)。
「地」は
私たちが実際目にしている「創造された世界」を
意味しているのでしょう。
もしもそうであれば、
地と海の上に立っている天使の幻は、
「この天使がお仕えしている神様は、
創造された世界を支配しておられ、
死もまた神様の支配下にある」、
というメッセージを伝えていることになります。
  
34節には、「七つの雷」が出てきます。
ここでヨハネには「詩篇」29篇が心に浮かんだのかもしれません。
この詩篇では、「主の御声」という言葉が七回くりかえされます。
すなわち、雷鳴は、ヨハネが聴いた神様の御声だったのでしょう。
ヨハネは全能者が語られることを書きとめようとして、
それを禁じられます。
ヨハネが耳にしたことを他の人々には話すべきではない、
と神様は何らかの理由で判断されたのです。
これと似たようなケースが「コリントの信徒への第二の手紙」にもあります。
パウロはパラダイスに行き、そこで
「人間が口にすることができず、口にしてもいけない言葉」を聴きます
(「コリントの信徒への第二の手紙」124節)。
神様は私たちにすべてを明らかに示されたわけではありません。
それゆえ、私たちは慎重であるべきです。
とりわけ、終わりの時や神様の御計画について話す場合にはなおさらです。
すべてについて語られているわけではないので、
多くの疑問は答えのないままにしておくのが最善なのです。