2011年10月5日水曜日

「ヨハネの黙示録」ガイドブック 1章9~20節 復活の主の顕現(その4)

 
復活の主の顕現 1章9~20節(その4)
   
1章の最後の節で、イエス様は
その御手の中にある七つの星の奥義をあきらかにしています。
星は七つの教会の天使をあらわしています。
天使は本来の意味での天使ではないでしょう。
旧約聖書が言及する「天使」という言葉(ヘブライ語で「使者」という意味)には、
神様の預言者(「ハガイ書」1章13節)とか、
神様の祭司(「マラキ書」2章7節)という意味があります。
 
今の場合もおそらくこの意味で「天使」という言葉が用いられているのでしょう。
つまり、天使は教会の牧者なのです。
次章から始まる教会書簡が「教会の天使」宛てになっていることも、
この見方の正しさを裏付けています。
それらのメッセージは諸教会の牧者たちに向けて書き送られているわけです。
 
イエス様は教会の牧者に対して特別の配慮をしてくださいます。
七つの星がイエス様の御手の中にある、
ということはそういう意味なのでしょう。
教会の牧者は、自分たちの功績によって
神様に属する人々の群れの中で特別な地位を獲得したわけではありません。
彼らに対して特別な配慮が払われるのは、
彼らにはきわめて大切な任務がゆだねられているからなのです。
彼らはキリストに属する人々の一群を天へと導いていく立場にあります。
もしも牧者が道を間違えれば、群れも迷ってしまいます。
教会の牧者もまた弱い人間です。
それで、彼らはイエス様の特別な世話を受ける必要があるのです。
群れが牧者に導かれて輝く天国の中へとたどり着くことができるように、
イエス様は牧者を御手の中に包んで、
できうるかぎりのことをしてくださいます。