2011年9月5日月曜日

「ヨハネの黙示録」ガイドブック 戦いについての描写

  
戦いについての描写
 
この世では神様と悪魔の間で戦いが繰り広げられているように見えます。
この戦いのありさまが「ヨハネの黙示録」の幻の中で描かれています。
この世の歴史が進むにつれ、戦いは激しさを増していきます。
そのため、世は前よりも一段と大きな揺さ振りを受け、
自然界は前よりも大規模に崩壊し、
地上での苦しみも深化拡大していきます。
神様との戦いでは、悪魔には手下がいます。
「ヨハネの黙示録」は「野獣」や「娼婦」について語ります。
それらは悪魔の手下どもをさしています。
それらの助けを借りて、神様の敵は神様とその民を攻撃します。
「ヨハネの黙示録」の中には
読者を怖がらせたり苦しくさせたりする要素がたくさん入っています。
多くの幻は実に恐ろしいものです。
人はどんどん死ぬし、自然は破壊されるし、血が飛び散ります。
この書物のこうした面を誤用して
人々を恐がらせるのに長けた「ヨハネの黙示録」の解釈者たちがいます。
しかし、「ヨハネの黙示録」の目的は
恐怖と苦悩を生み出すことではありません。
この書物は「悪の世界で生きていく」ということが
今もこれからもいったいどういうことなのか、
描き切っているだけなのです。
それと似たような恐怖や苦悩の描写は
週刊誌や歴史の本からも見つけることができます。
雑誌や歴史書とは異なり、
「ヨハネの黙示録」の目的は読者を勇気付けることにあります。
たとえ世界が悪に満ちていてぞっとするようなことが起こっても、
神様に属する人々は何も慌てなくてよいのです。
この世界は神様の御手の中にあり、
神様は御自分の民の面倒をちゃんと見てくださるからです。
このことを理解して神様への信頼を強めるために、
「ヨハネの黙示録」は私たちに与えられているのです。