2011年9月21日水曜日

「ヨハネの黙示録」ガイドブック 1章4~8節 諸教会への挨拶(その2)

  
諸教会への挨拶 1章4~8節(その2)
 
神様はモーセに
「私はある」(「ヤハヴェ」、「出エジプト記」3章14節)
という御名を啓示されました。
ヨハネは、
「今おられ、かつておられ、やがて来られる」
お方からの恵みと平和があるように、
と書いています。
あたかもここでヨハネは神様の御名の奥義を解き明かして、
神様の御名のもつ意味について語っているかのようです。
神様は「かつておられた」ので、すべて存在するものの太初です。
神様は「やがて来られる」ので、この世をいつか終わらせるお方でもあります。
神様に関するこのヨハネの言及は、
過去と現在と未来とが不思議な仕方で共在している永遠の中で
神様は活きておられることを、私たちに思い起こさせます。
 
4節の「七つの霊」とは、聖霊様のことを意味しているのでしょう。
「イザヤ書」11章は来るべきメシアについて語り、
神様の七つの霊の性質があきらかにされています(「イザヤ書」11章2節)。
つまり、「七つの霊」は聖霊様の性質を表現したものであるのかもしれません。
もうひとつ可能な解釈は、
七つの霊と七つの教会について語ることを通して、
聖霊様がすべての教会に臨在しておられることを教えている、
というものです。
言い換えれば、
神様の御霊をいただかないままで放置されている教会は一つもない、
ということです。
 
ヨハネは、父なる神様と聖霊様に加えて、
イエス・キリストからの恵みと平和があるように、
と書いています。
神様の三位一体性はここにも見られます。
イエス様には三つの職務がある、と古くから言われています。
イエス様は、預言者であり、祭司であり、王です。
これと同じことを「ヨハネの黙示録」はイエス様について教えています。

イエス様は「忠実な証人」です。
すなわち、預言者、教師、説教者なのです。