2014年2月3日月曜日

「ヨハネによる福音書」ガイドブック 21章15~19節 イエス様とペテロ(その2)



イエス様とペテロ 211519節(その2)


「帯を締めること」と「歩き回ること」とは、
何を指しているのでしょうか。
当時の普通の衣服は、上から被る長い衣でした。
それを着て歩き回るときには、
歩行の邪魔にならないように、帯でそれを締める必要がありました。
若者なら、自分で素早く帯を締めるでしょう。
年寄りなら、手を広げて他の人に帯を締めてもらうでしょう。
この「手を広げる」という動作が、この謎を解く鍵なのです。

ペテロは殉教したことが知られています。
彼が西暦60年代にローマで十字架に架かって死んだことは、
まず間違いありません。
その時、彼は手を広げて死んだわけです。
キリストとの関係を失って身の安全を図ることと、
キリストと共に地獄のような死の苦しみを味わうことのうち、
一体どちらがよいのでしょうか。
ペテロには、はっきりした答えがあります。
「この方の中には命があり、この命は人々の光でした」。