挨拶と手紙の内容の告知 1章8〜17節
はしがきの後すぐに続けて神様への感謝を表すのが、
パウロの手紙の普通の書き方です。
例えば、
「コリントの信徒への第一の手紙」1章4〜9節もまた同じ構成をとっています。
パウロは、
教会のことを祈りに覚える時、神様に感謝を捧げている、
と述べています。
きっと彼は、日々諸教会のために祈り、神様に感謝し続けていたのでしょう。
残念なことに、このような感謝と賛美を定期的に捧げる習慣は、
現代の私たちの間では失われてしまっています。
感謝の詩篇を唱えることで一日を始めてみませんか。
例えば、素晴らしい「詩篇」103篇によって。
ユダヤ人も、キリスト教会の偉大な教師たちもまた、
こうしたよい習慣を守ってきたのですから。
ローマの信徒たち(教会)に挨拶を送った後で、
パウロは、なぜこの手紙を書いたのか、説明しています。
すべての人に救いをもたらす福音を語りたい、
というのが、その動機でした。
キリストに属する人々が信仰の義によって活きる者とされた時に、
パウロはまず、
異邦人もユダヤ人も共に罪深い存在であることを示すべく心を砕きます。
「ローマの信徒への手紙」の福音を理解する上で、
これは欠かすことのできない出発点です。
異邦人(非ユダヤ人)の罪深さについては、
パウロはかなり容易に説明することができました。
異邦人たちは活けるまことの神様を知ってはいないからです。