ヨハネの黙示録4章
天国訪問 4章1~11節(その1)
4章は「ヨハネの黙示録」のターニングポイントです。
これまでは、地上で活動している教会についての話でした。
今、視線は天国とそこでの出来事に向けられます。
これまでは、復活されたイエス様がヨハネに直接話しかけられました。
ヨハネは4章の冒頭でラッパのような音を耳にします。
それはおそらく神様の御子の語りかけを意味しています
(1章10~11節を参照してください)。
この後でふたたびイエス様の声が響くのは、
(いくつかの例外を除けば)ようやく最終章になってからです。
そこにいたるまでは、
イエス様はヨハネに天使を通して語りかけられます。
1章19節でイエス様はヨハネに、
今の、そして、これから起きる出来事を
教えることを約束なさいました。
これまでの章では、
諸教会の当時の状態がヨハネに示されました。
これからの章では、
未来での出来事が明らかにされるのです。
ヨハネは恍惚状態になります(1章10節を参照してください)。
彼は輝きに包まれて天国に連れて行かれ、
そこでの不思議な出来事を目の当たりにします。
ヨハネは自分が見ていることをどう言い表すべきか、困惑します。
それで、彼は象徴を用いて語ることにします。
もちろん、それらの象徴は、
彼に示された出来事そのものというより、それに近似するものです。
もしもヨハネにとって、
自分が見たことを言葉によって表現するのが難しいのだとすれば、
ヨハネが実際に何を見て、象徴によって何を意味したのか、
解き明かすのは、
「ヨハネによる黙示録」を読む私たちにとっては、
さらに難しいことになります。
それについて何かしら言うことはできるでしょうが、
ここではむしろ、
光輝く天国についてのヨハネの描写に
感嘆するにとどめておきたいと思います。