2011年11月25日金曜日

「ヨハネの黙示録」ガイドブック 4章1~11節 天国訪問(その1)


  
ヨハネの黙示録4
   
天国訪問 4111節(その1)
  
 
4章は「ヨハネの黙示録」のターニングポイントです。
これまでは、地上で活動している教会についての話でした。
今、視線は天国とそこでの出来事に向けられます。
これまでは、復活されたイエス様がヨハネに直接話しかけられました。
ヨハネは4章の冒頭でラッパのような音を耳にします。
それはおそらく神様の御子の語りかけを意味しています
11011節を参照してください)。
この後でふたたびイエス様の声が響くのは、
(いくつかの例外を除けば)ようやく最終章になってからです。
そこにいたるまでは、
イエス様はヨハネに天使を通して語りかけられます。
119節でイエス様はヨハネに、
今の、そして、これから起きる出来事を
教えることを約束なさいました。
これまでの章では、
諸教会の当時の状態がヨハネに示されました。
これからの章では、
未来での出来事が明らかにされるのです。
  
ヨハネは恍惚状態になります(110節を参照してください)。
彼は輝きに包まれて天国に連れて行かれ、
そこでの不思議な出来事を目の当たりにします。
ヨハネは自分が見ていることをどう言い表すべきか、困惑します。
それで、彼は象徴を用いて語ることにします。
もちろん、それらの象徴は、
彼に示された出来事そのものというより、それに近似するものです。
もしもヨハネにとって、
自分が見たことを言葉によって表現するのが難しいのだとすれば、
ヨハネが実際に何を見て、象徴によって何を意味したのか、
解き明かすのは、
「ヨハネによる黙示録」を読む私たちにとっては、
さらに難しいことになります。
それについて何かしら言うことはできるでしょうが、
ここではむしろ、
光輝く天国についてのヨハネの描写に
感嘆するにとどめておきたいと思います。