フィンランド・ルーテル福音協会は1900年以来日本にルター派の宣教師を派遣し続けてきました。このブログでは、この宣教師団体の聖書や信仰生活に関する教えをフィンランド語から日本語に翻訳して紹介します。(夏は不定期更新になります)。
2011年3月31日木曜日
「コリントの信徒への第一の手紙」12章1~3節
一つの身体の一員として
「コリントの信徒への第一の手紙」12章
コリントの教会の大きな祝福と問題の元となっていたのは、教会に与えられていた豊かな恵みの賜物でした。
一方では、コリントの教会の霊的な恍惚のなかで聖霊様が力強く働いてくださっていました。
他方では、教会員たちはこれらの賜物を用いることによって、またもや分派を生みだしていました。
12章でパウロは、コリントの信徒たちを正しい道に引き戻すために指導しています。
11~14章は全体として、教会の礼拝について語っている、という点をここでもふまえておくべきです。
霊を見分ける基準 12章1~3節
霊に導かれているように見える者が皆、正しい道を歩んでいるわけではない、ということをパウロは非常によく知っていました。
古典時代の異教でも宗教的な恍惚はつきものでした。
コリントの信徒たちには暗い過去がありました。彼らは以前、異教の神々を崇拝していたのです。
何も語らない絵の前にひざまずく者もいれば、恍惚状態でしゃべりまくる者もいました。
「しっかり見極めなければならない」、とパウロは言います。
悪霊と神様の御霊とを互いに識別しなければならないのです。
神様の御霊は、「イエス様は主です」という教会の信仰告白に「アーメン」と言います。
それに対して、悪霊は教会のこの信仰を受け入れません。
逆に、イエス様を呪いさえします。
これは、神様の御霊が決してなさらないことです。