子どもたちを祝福なさるイエス様 10章13~16節
イエス様が子どもを祝福なさるこの箇所(「子どもの福音」)はよく知られ、人々に愛されている箇所です。ユダヤ人たちは、律法遵守の義務を成人に対してだけ負わせました。このことに基づいて、弟子たちは、「子どもたちはイエス様の教えを受けるにはまだ幼すぎる」と考えたのでした。ところが、イエス様は違う教え方をなさいます。子どもは大人と比べて未熟な存在などではなく、逆に、大人が「模範」とすべき存在なのです!人は神様の御国を子どものように受け入れなければなりません。神様に認めていただけるのは、大人や、いろいろなことがよくできる者ではなく、子供たちなのです。ところが、人々は「子どもたちが神様にお仕えすることなどはまだとうていできはしない」などと思い込んでいたのでした。このことは、より広大な(救いの歴史の)全体の中にあらわれる特徴のひとつです。すなわち、福音によれば、「終末が近づいている時」には、この世の価値観は他の場合に関しても転倒してしまいます。たとえば、金持ちは傍らへ斥けられ、貧乏人は受け入れられます。「立派な人」は捨てられ、収税人や娼婦が神様の御国の中に入っていきます。同じように、とても賢い大人たちはここで、イエス様が子どもを正しい信仰者の模範として置かれるさまを、その傍らから眺めることになりました。