2009年4月28日火曜日

マルコによる福音書について 11章12~14節

よくない休憩所 11章12~14節

イエス様がエルサレムにロバに乗って入城された時刻は、すでにおそい夕方になっていたため、その日にはそれ以上劇的なことは起きませんでした。その次の日は、朝早くから衝撃的な出来事の連続でした。イチジクの木の奇妙な事件はこの日に起きました。それはイエス様がエルサレムで行った唯一の奇跡であり、イエス様が何かを呪われた唯一のケースでもありました。もうひとつ奇妙なのは、イエス様は、ベタニヤでの宿泊所だったと思われるライ病人シモンの家(14章3節)を出てきたばかりなのに、もうお腹がすいてたまらなかった、という点です。しかし、この出来事で一番奇妙なのは、イエス様が木からイチジクの実を過ぎ越しのお祝いの時期である春にさがそうとなさった、ということです。春には、前の秋になった実などが残っているはずはなかったからです。イチジクの実は早くても6月頃に熟します。暖かな冬のあとに、木に実が残っていて、ようやく春になってから熟する、ということはありえました。しかし、聖書の伝えるこの事件は非常に奇妙です。マルコによる福音書にもはっきりと「イチジクの季節ではなかった」と書いてあります。私たちは弟子たちと同様に、イエス様の振る舞いと、イエス様が木に対して言われた厳しい裁きとに、ただ驚くほかなさそうです。