2009年3月12日木曜日

マルコによる福音書について 9章41~50節

気をつけなさい! 9章41~50節

イエス様はクリスチャンにとって躓きとなる誘惑について話されます。「キリストのもの」である者たちが信仰を捨て去るようにしむける人々がいます。そのような人間の受ける裁きは厳しく情け容赦のないものになります。この罪以上の厳しさで裁かれている犯罪は、聖書の中にはあまりありません。「キリストのもの」である人たちに対して、そうした誘惑に耳を貸さないように、という厳しい警告がここで与えられているわけです。イエス様の御言葉の内容は明瞭です。大切なのはたったひとつのことだけです。すなわち、人がいつか神様の御国の中に入ることです。これと比べたら、あらゆる誘惑に対する極端な反対さえも、行き過ぎた否定的態度ではありえません。もしも人が神様の御国の中に入れないならば、その人にとって、たとえば「健康」などは陰府では何の役にも立ちません。三番目の警告もまた「キリストのもの」である人たちに対してです。この箇所は非常に難解です。たとえば次のように理解することができるでしょう。イエス様に属する人は皆、火の様な試練に遭い、神様の御国のために自分を捨てざるをえなくなります。このような人は、「モーセの律法にしたがって塩によって味付けされた神様へのささげもの」のような存在です。「塩味の付けられた」というのは、「イエス様とその御国とに結びつけられた」ということでしょう。にもかかわらず、こうした塩をもつ人が、自分で考えているよりもいともたやすくその塩を失ってしまうことがあるのです。そうした危険について、イエス様はここで厳粛に警告なさっています。