イエス様は世に対して勝利された 16章23b~33節
イエス様と弟子たちの話し合いの終わりの部分では、
「もうすでに」と「まだ~ない」という二者の間の緊張が高まり始めます。
イエス様は教師としての公けの活動を終えようとしています。
あとやるべきことは、
御自分を信じる人々に幾つかの言葉を語ることだけです。
他のことはすべて、すでに語られました。
しかし、まだ何も実現してはいません。
確かに弟子たちは、イエス様の御名によって神様に祈ることができますし、
天の父なる神様は、御子イエス様のゆえに彼らを愛してくださいます。
秘密のメッセージを謎めいた譬えによって語る時はもはや過ぎ去り、
弟子たちに対して直接メッセージを伝えられる時が来ました。
にもかかわらず、一番肝心なことは、まだこれから先に待ち構えています。
すなわち、
信仰が弟子たちから消えうせ、弟子たちは打たれて四散し、
イエス様を見捨てる瞬間が来ようとしているのです。
しかし、イエス様の御言葉は、
弟子たちがそれらの失敗を後になってから乗り超えていけるように、
心の支えとなるものでした。
イエス様のうちにある全き喜びと平和が、弟子たちにその力を与えます。
このように、「まだ~ない」ですが、
一方では、「もうすでに」でもあります。
なぜなら、イエス様はすでに世に対して勝利されているからです。