2013年9月9日月曜日

「ヨハネによる福音書」ガイドブック 15章18節~16章4節 世はイエス様に属する者を憎む(その2)



世はイエス様に属する者を憎む 1518節~164節(その2)


イエス様の言葉は、
現代の人々にとっては厳しすぎるように聞こえるかもしれません。
しかし、これは細部にいたるまでその通り実現してきたことなのです。
教会の初期の歴史がいかなるものだったかについて、
ある教父が次のように説明しているのは故のないことではありません、
「真理と真理に対する憎しみとが同時にこの世に来た」(テルトゥリアヌス)。
イエス様が捕らえられたとき、弟子たちの群れは打ち散らされました。
イエス様の復活と聖霊様の降臨によって立ち直った彼らは、
その後、勇気をもってイエス様をキリストと告白しましたが、
その結果として、脅迫され、虐待され、流血の死という仕打ちを受けました。
最初の300年間、教会は絶えず迫害に晒されてきました。
ある時はローマ帝国の組織的な迫害、
またある時は特定の地域で突発した迫害が起きました。
どちらの場合でもその背景にあったのは、
神様に属する者たちに対する悪魔の決して消えることのない憎悪でした。
この憎しみは後にもいろいろな時代にこの世の様々な場所で具現化しました。
例えば、二十世紀には、
ナチスと共産主義者たちがこぞってキリスト教信仰を迫害しました。
私たちの身近な場所では、
この世の憎しみは他の形を取ってあらわれています。
例えば、聖書に基づく信仰は軽蔑され、疎んじられています。
しかし、どのような手段に訴えたところで、
この世から信仰を根こそぎにすることはできませんでした。
本来は御自分のものであるはずのこの世に
キリストが再び帰って来られる時まで、
信仰はこの世に存続します。
私たちのなすべきことは、キリストの愛に留まりつづけることです。
たとえそのことによってどのような代価を支払うことになるとしても。