2013年8月21日水曜日

「ヨハネによる福音書」ガイドブック 14章15~31節 聖霊様をいただく約束(その1)



聖霊様をいただく約束 141531節(その1)


14章の後半のメインテーマは、
聖霊様がイエス様の弟子たちに助け主として与えられるという約束です。
「助け主」(ギリシア語で「パラクレートス」)という言葉には
多くの意味があります。
ユダヤ教の文献にも、
クムランのユダヤ人社会の中にも、
また後にはマンダ教の文献の中にも、
この「助け主」に多少似かよった者の存在が指摘されています。
しかし、それらの文献は新約聖書の「助け主」の理解には役に立ちません。

新約聖書の「助け主」は、
キリスト信仰者の弁護者であり(「ヨブ記」3323節)、
とりなしの祈りをし(「ヨハネの第一の手紙」21節)、
慰め(「ヨハネによる福音書」1426節)、
助けを差し伸べられる方です。
この箇所からわかるように、 
イエス様が天に挙げられ、
もはや普通の肉体をもって
御自分に属する人々の中に常住することがなくなった状況において、
聖霊様は、彼らキリスト信仰者たちを助け続けてくださいます。
まもなくイエス様は弟子たちのもとを去ろうとしておられます。
しかし、助け主の働きのおかげで、
イエス様に属する人々は、
イエス様が天に挙げられた今でもなお、イエス様を見ることができます。
「世の人々」とは異なり、
イエス様に属する人々は、
御父が御子の中にあり、御子が御父の中にあり、
イエス様が彼らの中にあり、彼らがイエス様の中にあることを理解します。
こうして、 眩暈を覚えるほどの神学的な高みに
私たちは一瞬にして連れ去られるのです。
一方,世にとっては、
助け主は理解しがたい奇妙な存在であり、
これからもそれは変わりません。