2013年1月11日金曜日

「ヨハネによる福音書」ガイドブック 4章1~42節 イエス様とサマリアの女の対話(その1)


 
人と出会われる神様
  
「ヨハネによる福音書」4
   
イエス様とサマリアの女の対話 4142節(その1)
    
  
サマリアの女とイエス様の対話のシーンは、
美しく、心を奪われるものです。
「ヨハネによる福音書」のこの対話の箇所でも、
イエス様の話を女がいろいろと誤解します。
それでもイエス様は女との会話を続け、
しまいにはイエス様の御許に、その女だけではなく、
町の多くの住民が駆けつけるようになります。
イエス様の話をまるで理解できない人々も
イエス様から教えを受けることが許されていたことを、
この福音書は伝えています。
  
このシーンの大切なメッセージは、
出来事がすべてサマリアで起こったという点です。
イエス様はユダヤからガリラヤに戻ろうとしておられました。
ヨルダン川の暑苦しい渓谷に沿って旅をしたくない人は、
サマリアを通過する必要がありました。
サマリア人とユダヤ人は互いに反目し合っていたため、
このルートは多くのユダヤ人にとっては不快なものでした。
  
「サマリア人」というグループの生まれた経緯については諸説あります。
しかし、サマリア人は
紀元前722年のイスラエル王国(首都はサマリア)の滅亡の後に
サマリアに移民してきた諸民族とそこに残ったイスラエル民族との
混成によって形成された民である、
とする伝統的な見方が正しいものと思われます。
サマリア人は自分たちを真のユダヤ人とみなしていましたが、
ユダヤ人は彼らを異邦人と見下していました。
ゲリジム山の彼らの神殿は
エルサレムの神殿とライバル関係にありました。
ユダヤ人はそれを紀元前128年に破壊しましたが、
その聖なる山はその後も重要な祈りの場となっていました。
イエス様がこの世で生きておられた時代には、
ユダヤ人とサマリア人との間の敵意は
しばしば流血事件にまで発展しました。
正統派ユダヤ人はサマリア人に深い憎しみを抱き、
彼らと口を利こうともしませんでした。
ところが、イエス様は、サマリア人に対して
正統派ユダヤ人とはまったくちがう態度を取り、
サマリア人からも受け入れられた、ということを
「ヨハネによる福音書」はここで記述していることになります。

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