ヨハネの黙示録5章
七つの封印で封じられた巻物 5章1~4節
ヨハネは全能者の右の手にある巻物に目を留めました。
普通、巻物には片面だけにテキストが書き込まれているものです。
ところが、この巻物はその両面がテキストで満たされていました。
ぎっしり内容が詰まっていたのです。
しかし、その巻物を読むのは不可能でした。
というのは、それは七つの封印で封じられており、
封印を解くにはそのための権限が必要だからです。
天使がその場にあらわれて、
巻物の封印を解く権限を持つにふさわしい立派な者が見つかるか、
と尋ねます。
しかし、そのような者は見つかりません。
天国の天使たちの中にも、
地上で生きている人間たちの中にも、
死者たちの中にも、
悪魔の手下たちの中にも。
この最後のグループについては、
「地の下」という表現が対応しています
(9章1~2節とその説明を参照してください)。
御座のお方が手にもたれていたこの巻物には
何か大切なことが書き込まれています。
巻物を開ける者が見当たらないので、ヨハネは泣きます。
ヨハネも巻物の中身に興味を持っていたことでしょう。
しかし、ヨハネが泣いたのにはもっと深い理由があったと思われます。
神様に属する人々への大切なメッセージを含んだ巻物が
全能者の御手の中にある、ということを
ヨハネは理解していたのです。
巻物の封印が解けないかぎり、
神様の教会へのメッセージは伝達されないままです。
ですから、ヨハネが泣いたのもうなずけます。
七は聖書では聖なる数字です。
七は神的な完全性を表しています。
七つの封印は、巻物が聖なるものであることを示唆しています。
巻物には、
それを開くのにふさわしい者が天国にも地上にも地下にも見出せないほど、
神的な何かが含まれているのです。