2011年12月2日金曜日

「ヨハネの黙示録」ガイドブック 5章5~14節 ほふられた小羊(その1)

ほふられた小羊 5章5~14節(その1)


天使も人間も悪魔の手下も、
七つの封印で閉じられた巻物を開けることができませんでした。
それができるのは神様だけです。
神様の御座の周りにいた長老の中の一人は、
「ユダ族のライオン、ダヴィデの根の若枝である方」が
封印を解いて巻物を開くことができる、と示唆します。
「ユダ族のライオン」は、死の床でのヤコブの言葉に出てきます
(「創世記」49章9~10節)。
ヤコブの言葉は、神様の御子を預言するものでした。
この御子を神様はすでにこの世に遣わされることを決めておられました。
「ダヴィデの根の若枝」は、「イザヤ書」11章にある表現です。
ダヴィデの王族は、ちょうど倒された木のように、死んだように見えました。
しかし、
死んだ切り株からいつか新しい枝が生える、
すなわち、
ダヴィデよりもさらに偉大な新しい王がダヴィデの家系から生まれる、
という約束を、神様は与えてくださいました。
新約聖書は、
神様の御子がまさしくダヴィデの家系に人としてお生まれになった、
と語っています。
この「イザヤ書」の預言は実現しました。
イエス様は王の中の王、天と地の主です。
イエス様は人間や天使以上のお方です。
それゆえ、他の誰も行う資格がないこともなさることができます。

長老はイエス様の偉大さを言い表します。
ヨハネが視線を御座に向けたとき、
彼が見たのは大いなる勝利者ではなく、ほふられた小羊でした。
小羊には七つの角と七つの目がある、とヨハネは語ります。
「ヨハネの黙示録」で「角」は力と権威をあらわしています。
つまり、
ほふられているにもかかわらず、小羊には力と権威があるのです。
七つの目は神様の七つの霊である、と言われています。
「ヨハネの黙示録」の最初の章にも七つの霊が出てきます(1章4節)。
おそらくそれは、
すべての七つの教会に臨在し、
それゆえにキリストの教会全体に臨在しておられる、
神様の御霊を意味しています。
ここでも意味は同じだと思われます。
イエス様は聖霊様を全世界に派遣なさいました。
それゆえ、
神様の御霊はキリストに属する人々がいるところなら、
どこであろうと臨在されているのです。