2012年6月12日火曜日

「ヨハネの黙示録」ガイドブック 17章1~6節 獣の背に乗る淫婦


 
「ヨハネの黙示録」17

獣の背に乗る淫婦 1716
  
 
前章で、ヨハネは、
神様の怒りの杯を地上に注ぎ尽くす
七人の天使について語りました。
今、彼らのうちの一人がヨハネの許に来て、
「大淫婦とその受ける裁きとをこれからお前に見せよう」、
と言います。
天使は淫婦の様子を描写します。
それによると、
彼女は「多くの水の上」に座っています。
15節には、
それらの水は大群衆のことである、
という天使の説明があります。
つまり、
淫婦は大群衆の只中に座っており、
彼らを支配しているのです。
大群衆は淫婦に(おそらくは嬉々として)仕えています。
ヨハネは幻の中で荒野に移動し、淫婦を目にします。
彼女は獣の背に乗り、綺麗な服を着ています。
彼女の手には金の杯があり、
それは淫婦をあらわす不義で満ちています。
淫婦は酔いしれています。
しかし、その酔いはぶどう酒のせいではなく、
キリストに属する人々の血によるものでした。
つまり、淫婦はキリスト教会を迫害し、
神様に属する人々を殺したのです。
淫婦は、
多くの支配者や大群衆が彼女と同じことをするよう
扇動しました。
2節は、そういう意味でしょう。
ローマの淫婦は、
額に淫婦の名を記したバンドをつける慣習がありました。
バンドはこの淫婦にもあり、そこには、
「大バビロン、世の淫婦たちと憎むべきものたちとの母」
という彼女の名が記されています。