前述の悪霊たちは、神様に対して戦いを挑みます。
これは、ふつう私たちが理解する意味での「戦争」なのでしょうか。
それとも「ヨハネの黙示録」は、
悪魔が神様と神様に属する人々とに対して仕掛ける戦い
について話しているのでしょうか。
「ハルマゲドンの戦い」は後者の意味の戦いである、
と私自身は考えています。
悪魔は部下と共に、神様と神様に属する人々を攻撃してきます。
この戦いがどのような形で行われるかについては、書いてありません。
ただし、一番大事なことは語られています。
つまり、神様が戦いに勝つ、ということです。
神様は敵対者を打ちのめし、
悪魔の権力を倒し、
御自分の全能性を示されます。
19節には都市「バビロン」がでてきます。
この言葉がどの都市を意味しているか、
さまざまな憶測がなされてきました。
前にも触れたことが、
ここでも語られているのではないかと思われます。
つまり、
バビロンは悪魔の帝国とその首都を表しており、
それを滅ぼす、と神様はここで約束してくださっているのです。
これが実現する時が、この世の終わりです。
神様は権力を掌握され、
敵を最終的に打ちのめされるのです。
バビロンの滅亡については、
次章以降でより詳しい描写がなされます。
「ヨハネの黙示録」16章は、
他の幾つかの章と同じく、
世の終わりの描写で閉じられます。
しかし書物自体は続きます。
次章からは、再び時間をさかのぼり、
最後の日の前に起きる出来事が語られていきます。