2012年6月11日月曜日

「ヨハネの黙示録」ガイドブック 16章12~21節 その時が来た(その2)


 
前述の悪霊たちは、神様に対して戦いを挑みます。
これは、ふつう私たちが理解する意味での「戦争」なのでしょうか。
それとも「ヨハネの黙示録」は、
悪魔が神様と神様に属する人々とに対して仕掛ける戦い
について話しているのでしょうか。
「ハルマゲドンの戦い」は後者の意味の戦いである、
と私自身は考えています。
悪魔は部下と共に、神様と神様に属する人々を攻撃してきます。
この戦いがどのような形で行われるかについては、書いてありません。
ただし、一番大事なことは語られています。
つまり、神様が戦いに勝つ、ということです。
神様は敵対者を打ちのめし、
悪魔の権力を倒し、
御自分の全能性を示されます。
  
19節には都市「バビロン」がでてきます。
この言葉がどの都市を意味しているか、
さまざまな憶測がなされてきました。
前にも触れたことが、
ここでも語られているのではないかと思われます。
つまり、
バビロンは悪魔の帝国とその首都を表しており、
それを滅ぼす、と神様はここで約束してくださっているのです。
これが実現する時が、この世の終わりです。
神様は権力を掌握され、
敵を最終的に打ちのめされるのです。
バビロンの滅亡については、
次章以降でより詳しい描写がなされます。
  
「ヨハネの黙示録」16章は、
他の幾つかの章と同じく、
世の終わりの描写で閉じられます。
しかし書物自体は続きます。
次章からは、再び時間をさかのぼり、
最後の日の前に起きる出来事が語られていきます。