2012年6月8日金曜日

「ヨハネの黙示録」ガイドブック 16章12~21節 その時が来た(その1)


  
その時が来た 161221節(その1)
  
 
第六の天使が杯を傾けて空にするとき、
ユーフラテス川が涸れてしまいます。
ここでは字義通りのユーフラテス川を意味しているとは限りません。
「ユーフラテス川」は、ローマ帝国の領土の境界線であり、
その向こう側には
軍隊を有する無数の恐るべき民族がいることが知られていました。
川が干上がるということは、
今まで守られていた境界線が消えることを意味します。
日の昇る方から来る王たちに道が開かれるわけですが、
彼らは、アジアの諸帝国の支配者たちを指しているというより、
むしろ、キリストの再臨直前の時に、
この世を守る境界線が消えたため
世界に騒乱を自由に起こせるようになった悪の諸力
を意味していると思われます。
13節の「汚れた霊」と14節の「悪霊(デーモン)たちの霊」
という表現からもそれがわかります。
それらは竜の口、獣の口、また偽預言者の口から出てきます。
つまり、悪魔とその部下たちの手先なのです。
  
第七の杯、つまり最後の杯が傾けられる前に、
イエス様はもう一度御許へと招き、警告なさいます。
「時」が来ようとしています。
その「時」には、もはや悔い改めて
清潔な衣をいただくことは間に合いません。
それゆえ、目を覚まし、
「終わりの日」に不意を撃たれないように、
心構えをしておくべきです。
イエス様が何時戻って来られるかわかりません。
ですから、衣を清く保たなければなりません。
それは、
日々イエス様の血によって清められ、
イエス様の御声を聴きながら、
イエス様の近くで生きていく、
という意味です。
そうすれば、
終わりの日は悪い日にはなりません。
神様の怒りが不義の世界に下る時、
来るべき最大の嵐の中でも、
イエス様は御自分に属する人々の面倒を見てくださる、
と約束してくださったからです。