2010年12月17日金曜日

「コリントの信徒への第一の手紙」5章9~13節 

世から出て行くのではなく 5章9~13節

パウロはすでに以前コリントの教会に、
「姦淫を行う者と信仰の兄弟姉妹の交わりをもってはならない」、
と手紙を書き送りました。
今、コリントではこの言葉を、
「教会員ではない人々も含め、あらゆる公の罪人との接触を避けなければならない」、
と曲解する人たちがでてきました。
パウロは大急ぎで彼らの誤解を解こうとします。
ここで問題になっているのは、クリスチャンであるにもかかわらず実に放縦に生きている者たちのことなのです。
言うまでもなく、コリントの一般市民は神様のことをまったくないがしろにして生活していました。
にもかかわらず、(パウロによれば)クリスチャンは彼らのことを避ける必要はないのです。
ただし、クリスチャンだと自認している公の罪人のことは、よく見分けて彼らを避けるようにしなければなりません。
ここで「罪のリスト」に載っているのは、第六戒を破る罪だけではありません。
そこにはまた、貪欲、略奪、そしり、なども含まれています。
この「そしり」というのは、ここでは、神様をそしることではなく、人をそしることを指しています。
教会の外部にいる人たちのことは、神様が裁いてくださるでしょう。
クリスチャンはこの世から出て行くことができません。
それに対し、誰が教会の会員であるかということは、コリントの教会でも皆が正確に知っておかなければならないことでした。