2013年12月4日水曜日

「ヨハネによる福音書」ガイドブック 18章38b節~19章16a節 死刑の宣告を受けるイエス様(その1)


死刑の宣告を受けるイエス様 1838b節~1916a節(その1)


過越の祭はユダヤ人の大きなお祝いであり、
その核をなしていたのが過越の食事でした。
普通ならこの食事にありつけないはずの者を食事に招くのは、
「よきわざ」とされていました。
囚人を招待するのがその一例でした。
過越の祭の時に囚人が恩赦を受けて釈放される具体的な事例は、
福音書以外の文書からは見つかっていませんが、
知られているその他の歴史的な事例と
整合するような慣習であるのは確かです。

「ヨハネによる福音書」は、バラバのことを「強盗」と呼んでいます。
「マルコによる福音書」157節によると、
バラバは暴動の際に人を殺しました。
これらの記述は整合的です。
ユダヤ人の立場からみると、
ユダヤ民族の自由のために戦う闘士である人物は、
ローマ人の立場からみると、たんなるテロリストであり、
強盗にすぎなかったわけです。
バラバがイエス様の代わりに実際に赦免されたかどうか、
「ヨハネによる福音書」は語っていません。
ピラトは、状況を打開するために実力行使に出ます。
その結果、イエス様はひどく鞭打たれることになりました。
それがどれほど酷いものだったかは、私たちの想像を超えています。
イエス様が十字架の上でわずか数時間以内に死なれたのは、
疑いもなくこの鞭打ちが原因でした。
鞭打ちによる流血と昼間の暑さがイエス様の死を早めました。

鞭打ちに加えて、
イエス様は兵士たちから侮辱を受けました。
彼らは、王様が着るような高価な紫の上着を持ち出してきました。
茨を編んで冠が作られました。
パレスチナで任務に就く兵士たちは、主としてシリアから徴用されました。
彼らはユダヤ人に敵意を人一倍抱いていたからです。
このようなグループが、ユダヤ人の王を手中にし、
嬉々として残虐な行為に耽りました。
ここに、人間というもののおそるべき暗黒面がよくあらわれています。

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