2011年6月3日金曜日

「コリントの信徒への第一の手紙」15章35~49節 人間の死後の状態

 
人間の死後の状態 15章35~49節
 
パウロはまた、死者がどのように復活して、どのような身体で生きることになるか、語っています。
彼はたとえを用いていますが、たとえで覆われたカーテンの後ろには、まだ多くのことがらが隠されたままなのです。
とはいえ、それについて何かしら語ることはできるでしょう。
この世での人生の間に、私たちは「はじめの人間、アダム」と同じような存在です。
しかし、来るべき命のときには、私たちはもうひとりの「はじめの人間、イエス様」のようになるのです。
私たちの変化は、滅びるはずの者が不滅を身にまとい、死すべき者が不死に包まれることによって起こります。
ここで、「身体のよみがえり」がそのポイントです。
もしも私たちの中から何かがよみがえるのだとしたら、人間全体が栄光を受けた存在としてよみがえることになるのです。
種が畑に蒔かれて、そこから植物が生えてくるのと同じように、死者の中からよみがえらされた人間と、この世で生きていた頃の人間との間には、どこかしら深い共通点と相違点があります。
このことについてパウロは、多様なたとえを用いて説明しています(ほの暗く光る星と光り輝く星、あるいは、魚の肉と鳥の肉、というように)。
(復活した)私たちがどのような存在になるのか、正確にはわかりません。
この点でも、私たちの好奇心は満たされないままです。
しかし、その時を待ちつづける忍耐があるならば、いつかそれを見ることができます。
大切なのは、キリストは死者の中から復活して、死の力を私たちのためにも打ち砕いてくださった、ということです。