2011年6月1日水曜日

「コリントの信徒への第一の手紙」15章29~34節 復活がなければ、すべては徒労

  
復活がなければ、すべては徒労 15章29~34節
 
29節については、少なくとも30通りの解釈が提示されていますが、大部分の説明はよくないものです。
コリントの信徒たちは、ここで何が問題になっているか、知っていました。
「復活した後で、クリスチャンの家族や親戚と一緒になるために、クリスチャンになる人たちがでてきた」、というのはありえる見方です。
しかし、より真実に近いと思われる解釈は、「コリントの教会には、すでに死んだ家族や親戚のことも救い出すために、洗礼を受ける人たちがいた」、というものです。
パウロはこのことに関しては、認めもせずまた斥けてもいません。
彼は、こうしたケースを提示することで、復活の意味を強調しているのです。
もしも復活がないのならば、そのような洗礼は無意味です。
そして、使徒たち全員の労苦も、彼らが自らを危険にさらしたことも、無駄だったということになります。
このように復活は、それとともに教会が立つか倒れるか、というほどに大切な信条なのです。