2020年5月6日水曜日

「詩篇」とりわけ「ざんげの詩篇」について 「(神様は)あらゆる危険から私を保護し、すべての悪から防御し守って」 「詩篇」143篇7〜12節

 「(神様は)あらゆる危険から私を保護し、すべての悪から防御し守って」
(マルティン・ルター「小教理問答書」からの引用) 
「詩篇」143篇7〜12節

この「詩篇」の終わりの部分には
「神様は危機の只中で苦しむ者の祈りを聴いて助けてくださる」
と安堵する信頼の心が語られています。
敵の力は粉砕され、迫害者は滅び、
詩篇朗唱者は改めて神様にお仕えすることができるようになります。

この「詩篇」のとりわけ前半部は、
上に引用した「小教理問答書」の「使徒信条」の説明で
「父なる神様」に関する箇所を想起させます。
そこでルターは神様の大いなる善性と愛について
日々繰り返し学び直すことの重要性を説いています。
この「詩篇」で見てきたように
「神様のもの」である人々には実に様々な敵どもが立ち現れます。
しかしその一方で、
「小教理問答書」の「使徒信条」の説明からもわかるように、
神様の善性は私たちの人生の様々な局面をすっかり覆ってくれるのです。

私たちのことを神様は造ってくださり、また贖ってくださいました。
それゆえに、私たちは神様の御手に
自らの霊を、
そしてこの世での家計や資産を、
また永遠なる天の御国に入るために必要なものとを
すっかり委ねることができます。

十字架と苦境の只中にあってこの真理を見出す者は、
光り輝く素晴らしい命の泉をすでに見つけているのです。