2015年12月2日水曜日

「ローマの信徒への手紙」ガイドブック 終わりのメッセージ(9〜11章)(その3)

終わりのメッセージ(9〜11章)(その3)

こうした信仰理解を通して、
たとえ全員ではないにせよ、
少なくとも幾人かは救われるし、
実際にはかなりの数の人々が救われることになります。
それとは反対に、
自由に決断する人間の能力を頼りにしている間は、
誰一人として永遠の滅びを免れることができません。
私たちは皆、
最後の一人にいたるまで例外なく
永遠の死の中で苦しむことになるでしょう。

私たちが神様に喜んで受け入れていただける存在であるのは、
自分の善い行いにではなく、
神様が私たちに賜った真心からの御好意に基づいています。

安らかな心で私たちは次のような確信をもつことができます。
私たちの活動があまりにも消極的だったり、
あるいは不手際だったりする場合にも、
神様はそのことを私たちが救われない理由にはなさいません。
父親の愛情を持って、罪を赦し、癒してくださるのです。

キリスト信仰者は皆、
神様にあってこのことを誇りとすることができます。


(マルティン・ルター 「奴隷的意志」)