2014年8月22日金曜日

「ローマの信徒への手紙」ガイドブック 5章6〜11節 神様の愛は、本来ならその愛に値しない者に対して向けられます(その2)


神様の愛は、本来ならその愛に値しない者に対して向けられます 
5611節(その2)


私たち人間は、どこか心の片隅で、
神様はその愛を受けるに値する者だけを愛してくださるはずだ、
と考えるものです。

最低条件として、まず自分の生活を整理整頓しなければならない、
その上でなら、徐々に神様を信じるようにもなれるかもしれない、
といったように。

まず人間の側から真心を持って
神様を「命の主」として受け入れなければならない、
そうすれば、神様のほうでも私たちを愛してくださるようになる、
などと言う人も多くいます。

ところが、ここでパウロは正反対のことを述べています。
真の神様について無知だった私たちのことを、
まず神様のほうから愛してくださったのだ、
というのです。

神様はその愛を受けるにふさわしいほどまで聖くなれた人々だけを愛される、
という考えは、痩せ細った道徳主義の産物にすぎません。
それでは、良心の呵責に苦しむ人を誰も助けることができません。

私たちキリスト信仰者は、パウロが教えている通りに信じます。
実に、神様の愛の途方もない広大さは、
神様をないがしろにする人々を
神様のほうから率先して愛してくださったところに示されているのです。