2011年8月29日月曜日

「ヨハネの黙示録」ガイドブック 時間軸に沿ってではなく

  
時間軸に沿ってではなく
 
「ヨハネの黙示録」のはじめで、イエス様はヨハネに「現在のことと今後起ころうとしていること」を見せてくださいました(1章19節)。
つまり、「ヨハネの黙示録」には実はふたつの部分があるのです。
最初の1~3章はヨハネがイエス様にお会いした時すでに実際に起きていた出来事について語っています。
4~22章はその後の時代に起こることを描いています。
もっとも、「ヨハネの黙示録」はこのようにまったく単純な構成になっているわけではありません。
すでに1章には将来起こる出来事に関する記述があります。
一方、4~22章はヨハネがパトモス島で生活していた時のことについても触れています。
 
「ヨハネの黙示録」はヨハネが実際に生きていた当時の状況を描くことで始まります。
主の日、日曜日に、ヨハネは復活したイエス様に出会います。
そして、西暦一世紀の終わり頃に存在していた七つの教会に宛てて書き送るべきメッセージをイエス様から聴きます(2~3章)。
 
「ヨハネの黙示録」はこの世の終わりについての描写で閉じられます。
現在の世界は滅ぼされ、神様は新しい天と新しい地を創造されます。
ヨハネは新しい被造世界の不思議さに驚嘆します(21~22節)。
「ヨハネの黙示録」の読者は、この書物があたかも時間の順序を守りつつ西暦一世紀からこの世の最後の日に至る時までを描き出しているかのように考えるかもしれません。
しかし、そのようにこの書物を読む人は誤読しています。
ヨハネは確かに互いに連関する幻の一群を見ますが、それらは時間軸に沿って進んでいくわけではありません。
この書物でヨハネはあたかも舞台から舞台へと引っ張りまわされているかのような印象を与えます。
ある舞台では彼は地上での出来事を見ます。
かと思うと、たちまちのうちに彼は時間を飛び越えて未来に行き、天国についての幻を見ます。
それからまたヨハネは時間を逆戻りして新しい舞台に連れて行かれ、この世の出来事を見ることになります。
「ヨハネの黙示録」の幻は時と場所を飛び越えます。
未来に向かったり、また逆戻りしたりしています。
この書物の数々の幻は時間的な順序通りには整列されていません。
これからわかるのは、この書物の幻を事後的に時間的な順序に並べ替えてそれらに細かい説明を加えていくのは到底不可能なことだ、ということです。
  

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