2019年3月13日水曜日

「ペテロの第一の手紙」ガイドブック 4章1〜6節 終末は近い(その3)

「ペテロの第一の手紙」第4章 

「ペテロの第一の手紙」ガイドブック 4章1〜6節 終末は近い(その3)

この箇所には、その簡潔さの中に多くの重要な事柄が含まれています。

これまでも見てきたように、
この手紙は苦しみを受けているキリスト信仰者たちに向けて書かれたものです。
例えば「ヘブライの信徒への手紙」は、
その受け取り手たちがキリスト教信仰を今にも捨てようとしている
切迫した状況を念頭に置いて書かれていると思われます。
しかし、このペテロの手紙から伝わって来る雰囲気はそれとは異なっています。

それにもかかわらず、この手紙で与えられている奨励には
私たちが真剣に受けとめていくべき重要事項が含まれています。
それは「キリスト教信仰はそれを信じる者たちを大きく変えて、
周囲にいる未信者とは異なる生き方へと導くものである」ということです。
ただしその結果として、
彼らは信仰のゆえにこの世で様々な苦しみを受けるようにもなります。

私たちもまた、
このような変化が自分の生活においても生じているかどうか、
自らに問うてみることにしましょう。
もしも何の変化も起きていないようであれば、
この聖書の箇所の内容をもっと正確に捉えることができるように
学び直す必要がありそうです。

ふとしたことをきっかけに突然キリスト教を信じるようになった人ならば、
それまでの自分の友人たちがこの変化について
どのようなことを考え、言い、行うか、実際に体験して知っていることでしょう。