2019年1月16日水曜日

「ペテロの第一の手紙」ガイドブック 3章8〜12節 信徒全員に共通する教え


3章8〜12節 信徒全員に共通する教え

「家訓」の最後に、使徒ペテロは
信徒全員に共通して適応される原則について注意深く教えます。
それは、
悪によって悪に報いず、
悪言に対して悪言を返さず、
優しい心をもって相手を祝福しなさい、
という原則です。

この戒めは次の事実に基づいています。
すなわち、
あなたがたは祝福を受け継ぐ者となるために、
あなたがたを侮る者たちを祝福するべく神様に召された者である、
ということです。

この考え方は「主の祈り」にあるのと同じ教えです。
私たちは「主の祈り」で、
私たちが他の人々を赦すのと同じように、
どうか神様も私たちを赦してくださるように、
と願い求めているからです。

「わたしたちに負債のある者をゆるしましたように、
わたしたちの負債をもおゆるしください。」

「もしも、あなたがたが、人々のあやまちをゆるすならば、
あなたがたの天の父も、あなたがたをゆるして下さるであろう。
もし人をゆるさないならば、
あなたがたの父も、あなたがたのあやまちをゆるして下さらないであろう。」
(「マタイによる福音書」6章12、14〜15節、口語訳)。

「詩篇」34篇、イエス様、そしてペテロの手紙が教えている内容は明瞭です。
もしも他の人に対して憎しみやわだかまりを持ち続けて、
その人に対して心から罪を赦そうとしないならば、
私たちは自ら天の扉を目の前で閉じてしまうことになる、
ということです。

「主の祈り」のよく知られた御言葉と同じように、
ペテロの伝える御言葉もまた私たちに厳しい選択を迫ります。
にもかかわらず、「ペテロの第一の手紙」は、
すべての背後に神様の恵みがあることを私たちに教えてくれます。

次に述べる順序は大切なものなので、注意深く学んでください。
はじめに、
神様はキリストにおいて私たちに罪の赦しを与えてくださいました。
これがすべての出発点です。
そしてその後で、
今度は私たちが他の人たちに罪の赦しを与える立場になるのです。