2016年5月13日金曜日

「ローマの信徒への手紙」ガイドブック 第11回目の質問

11回目の集まりのために

「ローマの信徒への手紙」13

公的権力に対して従順な態度を取り、
キリスト信仰者にふさわしい愛を保ちながら
常に目を覚ましているように
とパウロは勧めています。

1)マルティン・ルターにとって「ローマの信徒への手紙」のこの章は
後にとても大切なものとなりました。
彼はこの章に基づいて
「この世での公的権力は神様が設置なさったものである」と教えました。
かりに公的権力が存在しなければ、いかなる事態が発生するでしょうか。
このことに関連して、
停電状態になった大都市ニューヨークでどのようなことが起きるか、
を想像してみましょう。
たとえば、
警報装置が作動しないため商店からの略奪が無制限に行われることでしょう。
このことは人間というものについてどのようなことを教えてくれますか。
私たちの国は警察が存在しない場合にも秩序が維持されるものでしょうか。

2)自国民を敵に回して流血の事態を招くことも辞さない
残虐で横暴な国がこの世には存在します。
このような事態の最中におかれたキリスト信仰者は
どのような行動をとることができるでしょうか。

3)民主主義国家においては、
国民が国政に参加して批判も行うという積極性が
国民に対して期待されています。
この点で、今の時代はパウロの時代とは状況が異なっています。
ということは、
公的権力に対する従順な態度を教えるこの手紙の箇所は
今ではもう意味を失ってしまったのでしょうか。
腹立たしい税金や内容的に愚かな法制についてはどう考えるべきなのでしょうか。

4)キリスト信仰者である若者は良心の咎めを感じないで、
国の決めた徴兵義務に従い軍隊に行くことができるでしょうか。
教会が武器について神様からの祝福を願うケースについてはどう思いますか。

私たちは戦争兵器一式共々軍隊を放棄して、
必要に応じて武器を使用する警察だけを容認することが可能でしょうか。