現代人にとっては? 13章1〜7節(その1)
現代の民主主義国家の中で暮らしている私たちにとって、
パウロの伝える神様の指示に従うのは特に難しいことではありません。
政府に対して不満を抱くことはあるでしょう。
しかしそれでも、
キリスト信仰者は合法的な公的権力に対して反乱を企てたりはしません。
民主主義国家では、
選挙やその他の手段を通じて社会の建設に積極的に参加することが
国民全員に求められます。
社会批判もそのひとつの手段です。
しかし、批判する場合にも限度というものがあります。
腹立たしく思われるような税金もちゃんと納め、
公正ではないと感じられる法律にも従うことが
キリスト信仰者の生き方です。
このように行動することは、
公的権力を「神様の僕」として私たちが認めていることを示すものです。
公的権力が私たちに対してことさらに従順を要求する必要はありません。
私たちは自発的に公的権力に対して従順な態度を保つからです。
その理由は、
神様が「そのようにしなさい」と御言葉を通して命じておられるからです。
ただし、
神様の御言葉から公的権力が背反する場合には、
キリスト信仰者は公的権力の命令に反する行動を取ります。
この点に関しては、
はたしてこのようなケースを知っているかどうか、
各自がその良心に照らしてゆっくり考えてみるとよいでしょう。