2018年8月22日水曜日

「ペテロの第一の手紙」ガイドブック 1章3〜12節 喜びと苦しみと(その1)

 1章3〜12節 喜びと苦しみと(その1)

新約聖書のパウロの多くの手紙では、
はじめの挨拶の後に神様への感謝が続いています。
「ペテロの第一の手紙」もまったく同じようにしてはじまります。

この手紙の受け取り手たちは困難な状況の只中に置かれています。
しかし、手紙はそのことについてではなく、
神様とその偉大さについてまず語り始めます。
すべての出来事の始点には大いなる神様の働きかけがあるからです。
その大いなる御計画について、
神様はかつて旧約の預言者たちに啓示なさいました。
その御計画を預言者たちが神様の民に伝えていったのです。
今や、イエス様を通して永遠の救いの御業は成し遂げられ、
御計画はすっかり用意が整えられました。
これは死の只中における「新しい命」のことを指しています。
神様は十字架で死んだ御子イエス・キリストを
死者たちの中から復活させてくださいました。
またそれを通して、
イエス・キリストを救い主として信じるこの手紙の受け取り手たちにも
「新しい命」を授けてくださったのです。
あらゆる危害から守られて清く理想的な状態に保たれている
「天の御国」という遺産を受け継ぐために、
キリスト信仰者たちは今もなお「真の故郷への旅」を続けているのです。