2025年7月4日金曜日

「テモテへの第二の手紙」ガイドブック 「テモテへの第二の手紙」1章6〜14節 救いの歴史の連鎖を構成するものとして(その4)

救いの歴史の連鎖を構成するものとして(その4)

「テモテへの第二の手紙」1章6〜14節

 

罪の報酬は死です

(「ローマの信徒への手紙」6章23節、

「エフェソの信徒への手紙」2章1〜2節)。


しかしキリストはサタンに対して勝利を収めることで

私たちを「活ける者」としてくださったのです。


死はもはや「キリストのもの」を打ち負かすことができません

(「ローマの信徒への手紙」8章38〜39節)。


キリスト信仰者たちは

(キリストの再臨の時にはすでにこの世を去っていた

キリスト信仰者たちも含めて)、

たとえ肉体的に一旦は死ぬとしても、

永遠に死んだままにはならないし

(「ヨハネによる福音書」11章25〜26節)、

復活した後では

もはや永遠に神様と離れてしまう「第二の死」を経験することもありません

(「ヨハネの黙示録」2章11節)。

 

「わたしは、この福音のために立てられて、

その宣教者、使徒、教師になった。」

(「テモテへの第二の手紙」1章11節、口語訳)

 

パウロは福音の宣教者としての召命を受けていました。

自分に課せられた福音伝道が終わりに近づいていたパウロは

テモテにその仕事を引き継ぎました(1章13〜14節)。

キリスト信仰者は皆、福音を宣教していく召命を受けています。

この使命は

(礼拝で説教し聖礼典を施行することを特別の任務とする)

教会の牧師たちにのみ与えられているものではありません。

宗教改革者マルティン・ルターはこのことについて

「キリスト信仰者は皆、一般的な意味での「牧者」である」

というように言い表しました。

 

パウロは自分が囚われの身になっていることを恥じてはいません

(1章12節)。

それに対して、

神様から受けた召命に不忠実な態度を恥ずべきものとみなしています

(1章14節、「テモテへの第一の手紙」6章20節)。

 

救いの歴史についてのパウロの説明は

次の五段階にまとめることができるでしょう

(1章9〜10節)。

 

1)この世の始まる前に神様によって定められた人類の救いの計画


2)世の罪を帳消しにするためにキリストがこの世に人としてお生まれになる


3)神様からの招きを罪人たちに宣べ伝えなければならない


4)聖霊様はキリスト信仰者たちの内で働かれて彼らを聖なるものとなさる


5)キリスト信仰者は天国に着いた時にようやく完全なものとされ、

罪と死の力に対する最終的な勝利を収める